- 新卒だから転職したら会社に申し訳ない
- 転職したら先輩や同期に迷惑をかけるかもしれない
- 申し訳ないと感じてるけど、本当は転職したいな
と悩んでいる方に向けて記事を書いています。
新卒1年目は、社会に出て色々な経験をしたのち、「やっぱりこの会社じゃないかもしれない」「いまの仕事が辛いから転職したい」と感じる人は多いです。
私は、新卒半年で残業が月100時間越えの1社目を退職し、現在は第二新卒として上場企業への転職を成功させ、ホワイトな環境でワークライフバランスを保てています。しかし、少し前は「いますぐ辞めたい」と思うほど仕事で追い込まれてしまったり、「でもいま辞めるのは申し訳ないな…」と退職について悩んできました。
そこでこの記事では、新卒ながらにして転職を考えているが「申し訳ない」と感じている方に向けて、転職することは申し訳ないと思う必要がない理由やそのままでいると後悔する可能性について解説します。
この記事を読めば、申し訳ないと思わなくて良い理由がわかり、正しい判断ができるので、後悔のない転職への一歩を踏み出すことができます。
新卒でも転職を申し訳ないと思わなくて大丈夫
まずこの記事の結論から言うと、新卒だとしても転職することに対して申し訳ないと罪悪感を感じる必要はないです。
会社内でお世話になった人がいたり、選考でとってもらった人事に申し訳ないなどと感じることがあるかもしれませんが、そのような感情は不要です。
なぜかと言うと、罪悪感が理由で転職をしないことにより、後悔する可能性があるからです。
新卒半年で会社を退職した私も、一緒に過酷な選考をくぐり抜けてきた同期たちに申し訳なさを感じていました。
ですが、最終的には同期への申し訳なさよりも自分の感情を優先しました。
結果的に、いまはまったく後悔していませんし、転職先で理想の働き方を実現しています。それに、同期とはまだつながりがあり、プライベートでも遊びに行く仲です。
新卒での転職を申し訳ないと感じる人は全体の30%
転職サイトとして有名なリクナビNEXTの調査から、転職活動の際に罪悪感を感じていた人は、全体の30%もいることが分かっています。
あなたが「申し訳ない」と感じるように、他の方々も転職することに罪悪感を感じることがあるようです。
しかし、罪悪感を感じていた人のうちの93%の人は転職活動を続けたそうで、転職活動を辞めてしまったのはたったの7%だったのです。
このデータを見ると、多くの人が転職することに対して申し訳ないと感じつつも転職をしていることがわかります。
【注意】申し訳ないと感じても転職しない方が後悔する理由
新卒のあなたが転職することで申し訳ないと感じていても、転職をおすすめします。なぜなら、転職を諦めることで、次に紹介するように後悔する可能性があるからです。
理由1.第二新卒というアドバンテージを逃すから
いまあなたが新卒で転職を考えているなら、第二新卒として転職活動をすることになります。
日本には第二新卒という概念があるため、中途採用のようにスキルや経験がなくてもポテンシャル採用という形で採用してもらえます。
転職経験のない方からすると理解しにくいかもしれませんが、これはとても優遇されているんです。
第二新卒は新卒に近い立ち位置ながら、ある程度社会人基礎ができてるので、新卒採用で採用ができない企業などからすると、逆に重宝してくれる場合もあります。
新卒約3年目までのアドバンテージである、第二新卒という特権を駆使して転職できるのは“いま”しかありません。
理由2.中途採用だと難易度が上がるから
第二新卒が優遇されていると説明しましたが、その機会を逃して中途採用枠となると、途端に転職する難易度が上がります。
第二新卒であれば転職できたかもしれない未経験職種への転職が難しくなります。
新卒に近いポテンシャル採用という考え方があるからこそ、未経験でも採用してもらえる可能性があるんです。
私は1社目でマーケティング職でしたが、転職活動の際に、未経験として人事で内定をいただくことができました(その内定は辞退し、結果的に2社目もマーケティング職です)。
職種によって差はあるかもしれませんが、第二新卒が未経験職種へ挑戦しやすいのは確かです。中途採用枠として難易度が上がる前のいま、転職を検討しましょう。
理由3.勤め続けてもあなたの市場価値が上がるとは限らないから
厳しいことを言いますが、いまの職種を嫌々続けていても、市場価値が上がるわけではありません。
むしろ、やりたくもない仕事をダラダラと能動的に続けていても成長はしないでしょう。
市場価値が下がってしまう前の第二新卒であるいまが、一番市場価値が高い時期かもしれません。
理由4.現職の環境はすぐ変わらないから
「もしかしたら転職しなくてもいつか環境が改善するかもしれない」と期待して、現職を続けてしまうと後悔する可能性が高いです。
いまの環境を変えるために会社に改善を提案することは可能ですが、経験も浅い新卒の意見が反映されることはないと言っても過言ではないでしょう。
私も前職の在職中に、仕事の進め方に対して「文句」ではなく「提案」として上司に伝えたことがありますが、真っ向から否定されて、検討すらしてもらえませんでした。
理由5.会社はあなたの人生を保証してくれないから
先程説明したように、現職に残っても環境が変わるとは限らないですし、申し訳ないという気持ちから転職の機会を逃したことで、キャリアアップややりたいことができなくなったとしても、会社に責任はありません。
また、過酷な労働環境により仕事が辛いと感じている人は心身共にやられてしまったら、その後の人生に大きく関わってきます。
それらを会社のせいにしたところで、周りの人は同情してくれるかもしれませんが、自分の人生は自分で動いて変えるしかありません。
私は月の残業が100時間を超えて心身ともに限界を感じ、「会社が悪い」と感じたこともありますが、自分が選んだ道ですし、切り替えて理想の働き方を実現するために転職活動を頑張りました。
その結果、いま理想の生活を送っていますし、私と同じような経験をしている人が少しでも転職で成功できるようにと、ブログを通して情報発信する時間も作れています。
新卒が転職を申し訳ないと思わなくていい理由
新卒の転職に対して、申し訳ないと感じなくていいと言われても、まだ悩んでしまいますよね。ですが、安心してください。
なぜならこれから紹介するような理由から、新卒で転職してしまっても大丈夫だからです。
良い意味であなたの代わりはいくらでもいるから
よく「お前の代わりはいくらでもいるんだぞ」というセリフをパワハラの例文として耳にしますよね。
これ、事実なんです。
事実だからこそ脅しとして成立していますし、逆に言えば、あなたが辞めても本当に代わりの人はいるんです。
「でも自分がいなくなったら、この仕事ができる人はいるかもしれないけど、シンプルに人数が足りないから回らなくなるんじゃ…」
と思うかもしれませんが、そんなことないんです。それでも回るのが会社なんです。
誰かにしわ寄せがいくかもしれません。ですが、そこで申し訳ないと感じていたら、いつまで経っても転職はできません。
どんな時に転職しても誰かが代わりにあなたの仕事をしなくてはいけなくなるので、それがいまか数年後かの違いです。
【経験談】プロジェクトの中心だけど辞めました
ちなみに私は新卒でしたが、プロジェクトリーダー的な立ち位置を任されており、とても「申し訳ない」と感じたこともありましたが、正直仕事がしんどいと感じていたため退職を申し出ました。
結局、プロジェクトを9割くらいは進めましたが、最終的な処理は、部署内の別の方に任せて退職しました。
退職を申し出る前は、もし自分が辞めたらこのプロジェクトはどうなるんだろうと不安でしたが、本当に辞めたい・転職したいと感じているなら関係ないと思いました。
新卒の転職で申し訳ないと罪悪感を感じづらくする方法
もしあなたが申し訳ないと感じつつも、やっぱり転職や退職をしたいと思ったら、少しでも罪悪感を感じないようにしたいですよね。そのために、大きく3つのことを意識してください。
就業規則を守って円満退社する
まず、就業規則に沿って退職を申し出てください。
もし就業規則に「1ヶ月前に申し出る必要がある」と書いてあるなら1ヶ月以上前、「2ヶ月前に申し出る必要がある」と書いてあるなら2か月以上前に退職を申し出ましょう。少しでも円満退職をしたいと思うのであれば会社側のルールを守ることをおすすめします。
退職を申し出る具体的な期日は会社によって異なりますので、あなたの会社の就業規則を確認してください。
ただし、民法上は「雇用は、解約申入の後2週間を経過したるに因りて終了する」(民法627条1項)と定められているため、退職を申し出てから2週間後には辞められます。
前向きな退職理由を伝える
次に、罪悪感を残さないために、退職理由を伝える時は前向きな退職理由を伝えるようにしましょう。
- 会社側に非があっても不満を言わない
- 給料や仕事内容など変えようのないことに文句を言わない
「本当は会社側が悪い」、そういうこともあります。ただ、円満退社して申し訳なさを少しでも軽減したいのであれば、関係を悪くしないような立ち回りをしましょう。
もし不満がある場合でも、それをなんとかポジティブな退職理由に変換して、「本当にやりたいことが見つかった」など、前向きな内容で伝えるように意識することをおすすめします。
しっかりと引継ぎをする
最後は、引継ぎをしっかりとおこなうことです。
もし社員が、まともに自分の仕事を引継ぐことなく辞めていったら、会社側はなんと思うでしょうか。少なくとも、代わりに仕事をする人はいい気持ちはしないでしょう。
それに、会社を辞めたからといって、今後一生関係がないかというとそうではない可能性もあります。
同僚だけではなく、挨拶もなく辞めていったら、取引先の担当者からの印象も悪くなってしまいます。
そのため、以下の引継ぎの要点を抑えましょう。
- 余裕をもって進めておく
- 引継ぎ資料は丁寧に作成する
- 社内外の関係者に挨拶する
余裕をもって進めておく
もし退職の1週間前などに急に引継ぎをしたら、引継ぐ側はどうでしょうか。
時間がない中ですべての業務を把握して、回せるようにしなくてはいけないため、相当なプレッシャーと不安が残ります。それに、相手は現在進行形で自分の仕事もあるため、可能であればそこは配慮してあげると良いでしょう。
そのため、退職を申し出た段階や、遅くとも退職の1ヶ月前には引継ぎを開始し、余裕をもってすべての業務を任せられる状態にしておくことをおすすめします。
引継ぎ資料は丁寧に作成する
部署異動やポジション異動の引継ぎであれば、最悪社内にいるため、本人に確認することができますが、転職や退職で引継ぎをする場合は、今後元担当者に内容を確認することができないため、誰が見ても理解できるように資料を残しておきましょう。
口頭での引継ぎや、説明しながら相手にメモを取らせるやり方の場合は、必ずと言っていいほど何かしらの抜け漏れが起きます。
人間は完璧ではないので、事前に資料を用意したうえで進行をするとスムーズで抜け漏れが少ない状態で引継ぎできるでしょう。
社内外の関係者に挨拶する
最後に、関係者への挨拶周りを忘れないようにしましょう。
特に、取引先などは、担当者が急に変わると会社側に不信感を持つ可能性もあり、あなたが原因で取引に支障が出た場合、それこそ円満退社できたとしてものちのち気まずくなるかもしれません。
直接会うことが難しくても、メールなどで丁寧に挨拶をしておくことで、相手側も事前に把握できるので、問題になることはないでしょう。
新卒での転職を申し訳ないと感じても、あなたのために動き出そう
冒頭でも言いましたが、結論「新卒の転職は申し訳ないと思わなくても大丈夫」です。それに、以下のことが理由で後悔をしてしまう可能性があります。
- 第二新卒というアドバンテージを逃す
- 中途採用だと難易度が上がる
- 勤め続けてもあなたの市場価値が上がるとは限らない
- 現職の環境はすぐ変わらない
- 会社はあなたの人生を保証してくれない
もし、今回の記事を読んで「転職しよう」と思った方は、ぜひ今日から転職活動を頑張ってください。
「まだやっぱ転職は早いかな…申し訳ないな…」と感じている方は、いますぐ動かないとしても、可能な限りの準備をしておくと、今後また同じように転職したいと感じた時すぐに行動に移せます。具体的には、
- 自己分析から理想の未来像を明確にする
- 転職サイトやエージェントに登録して、求人を眺めてみる
などです。もし、いますぐ転職する気が無くても、こういった準備をしておくことで余裕が生まれ、気持ちが楽になることもありますので、ぜひちょっとだけでもいいので行動に移してみてください。
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